経済・経営
だれも書けなかった円安誘導政策批判
金井 晴生(かない はるお) 著
変動相場制移行後のドル/円相場の動きを追いながら、当局者と政治はどう対応したのか、為替ディーラー歴36年の体験も交えつつ、円安誘導政策の正体を明らかにし、今日の日本と世界の金融・実体経済が非常に危うい状況にあることを示す。
◆主な目次
第1章 プラザ合意は“無条件降伏”ではない
第2章 無力だった円安誘導─ バブル時代─
第3章 内外大激動の時代─ ドルロング/ 円ショートポジションの積み上がりとその巻き戻し─
第4章 ブルドーザー介入が外為市場を破壊…
第5章 1 ドル= 100 円を死守して円キャリートレードの時代へ
第6章 リーマン・ショックの根因となった円安誘導
第7章 リーマン・ショックを経て民主党政権へ
第8章 円安誘導できないと日銀総裁の首も飛ぶ
第9章 異次元緩和で円安誘導
第10章 「黒田バズーカ砲」VS「トランプ砲」
終章 さまざまな観点から
1953 年山形県酒田市生まれ。77 年慶応義塾大学経済学部を卒業後、東京銀行(現、三菱UFJ 銀行)に入行。同行為替資金部、シンガポール支店勤務を経て、85 年チェースマンハッタン銀行(現、JPモルガン・チェース銀行)に転職。以来、いくつかの大手欧米銀行でチーフディーラーとして活躍。02 年から大手FX(外国為替証拠金取引)会社でディーリング業務に携わり18 年に第一線から退いた。03 年~ 10 年日経CNBC で為替コメンテーターを務める。著書に『「日本発」世界大恐慌』(PHP 研究所、10 年)がある。